第34回ポリマー材料フォーラム報告

第34回ポリマー材料フォーラム(34PMF)報告

 


34PMF運営委員長 小林 定之


 

 第34回ポリマー材料フォーラム(PMF)が名古屋駅前の「ウィンクあいち」にて、12月4日から12月5日の2日間にわたって開催されました。東海支部での開催は、2023年の第32回に引き続いての開催となりますが、今回の参加人数は887名と、過去最大の888名に次ぐ多くの方々の参加を頂きました。先ずはご参加いただいた各界の皆様、開催にご尽力いただきました関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

 さて、今回のPMFの主題は「シン・PMF:未来を拓く高分子科学」としました。PMFは、設立当初から、産学連携と共同の推進を目途とした材料に関する研究発表と交流のためのシンポジウムであり、様々な分野の企業研究開発者や大学・研究機関の方々と高分子材料の応用に関する最先端の情報交換や議論ができる非常に貴重な機会であります。

 本年度も、例年と同様に四つセッションに分かれて実施しました。ポスター会場では、Aセッション「ライフサイエンス・環境材料」52件、Bセッション「電気・光・情報・エネルギー関連材料」20件、Cセッション「高性能・高機能材料」54件、Dセッション「ポリマー材料の設計・合成・加工・解析」83件の合計209件と多くのポスター発表が行われました。また講演会場では各セッション8件ずつ、計32件の招待講演が実施されました。企業、大学、研究機関からバランス良く発表され、各ポスター・各招待講演では活発な質疑が交わされました。そして、ポスター発表の中から厳正な審査の結果、合計17件の優秀ポスター賞が選出されました。今回のPMFポスター賞受賞者は「高分子」2026年3月号にて発表されるほか、次回の高分子学会年次大会にて高分子学会長より表彰され、楯が授与される予定となっています。審査の詳細については審査委員長からのご報告の通りですが、受賞された発表を改めて眺めて見ますと、17件中11件が企業、研究機関による受賞であり、応用開発に関するものが数多く選出されており、PMFの特徴がよくあらわれていると感じられます。一方で、数多くの発表を審査していただいた審査員の方々には、かなりの負担を強いることになりました。そのような状況の中でも厳正な審査を粛々と進めていただいたこと、改めて感謝いたします。

 今年はさらに、産官学の三者にとって、様々な角度からの議論をより活発化させるため、従来のセッションごとのシンポジウムに加え、新たな試みとして、持続的に成長できる社会への変革に向けた技術として「電磁波と高分子クロストークで拓くSDGsイニシアティブ」、「ブルーカーボンと高分子」をテーマに特別セッションを実施し、計79名の参加者による活発な討議がなされました。さらに高分子に関わる各界関係者がベクトルを併せ議論する場として、「計算機科学と高分子材料」をテーマに据え、高分子に係るシミュレーション並びにデータ科学の著名な研究者をお招きし、ショートプレゼンテーションとパネルディスカッションを開催しました。本特別セッションでは143名と多くの参加者を集め、企業研究開発者、大学・研究機関の方々と有益な情報 交換や議論の場となったと感じております。

 また2024年度より新たに制定された高分子学会技術賞の授賞式(2025年度)、受賞講演(2024年度、2025年度)には106名の参加があり関心の深さが実感できました。

 以上の発表に加えて、昨今のPMFでも好評であった特別企画も実施しました。企業の研究開発を紹介する学生向けの「キャリアブース」11件、大学研究室の研究内容を紹介する「大学研究室紹介ブース」13件、「機器・製品展示ブース」31件、「ランチョンセミナー」3件、さらには第74回高分子学会年次大会「優秀オンデマンド発表賞受賞招待発表」19件の発表も行いました。また、1日目の夕方には昨年も好評であったイブニングフォーラムを開催し、250名もの方々のご参加いただきました。軽食を取りながら会場のあちこちで活発な意見交換や議論が交わされ、運営サイドとしましても大変うれしく感じました。
 以上のように今回のPMFは大きなトラブルもなく、実に中身の濃い2日間を盛況のうちに終了することができました。大変興味深い講演やポスター発表を実施いただいた皆様、特別企画へご出展いただいた皆様、さらには活発なご議論を進めていただいた参加者の方々に御礼申し上げます。また、34PMF運営委員の皆様やご関係者、高分子学会事務局の方々には、企画・会場準備等から当日の運営まできめの細かいご対応を賜りました。改めて心より御礼申し上げます。来年度は関西支部の担当により開催されます。一方、年次大会は来年もオンライン開催となることから、対面形式で実施される本ポリマー材料フォーラムの特徴を生かし、ポリマー材料に関する交流の場として活用頂ければ幸甚です。引き続き、皆様のご参加とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

  • 招待講演

  • イブニングフォーラムの様子

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